大騒ぎして実施した結果がこの程度?・・・
先日文部科学省が4月に行われた全国一斉学力テストの結果?を発表した。
全国一斉という今回のテストは43年ぶりだそうだが、これほどまで全国の学校現場を巻き込んだ大騒ぎした上、77億円もの(無駄な)大金をつぎ込んだテストの結果がこの程度のことなのか、とかなり呆れている。
大学教授をはじめ教育評論家などいろいろな分野の識者達がこのテストの結果を分析しさまざまな意見を述べているが、その方たちの言い分を大まかにまとめると ①基礎的な知識に比べて、活用する力が低い ②全体として都道府県別の差は少ないが、秋田など東北各県の結果が良くて、沖縄がかなり下回っている(中学校では大阪や高知も同じ傾向) ③国立の学校の点数が高く、私立が続き公立の学校が低い・・・という事か。
①については、以前から言われていることで何も今回のテストで新たにわかったことではないだろうし、③については、多くの人がこんなテストをする前から当たり前だろう、納得していること。改めて結果を発表する事は、教育に関心のある家庭の意識を過当に刺激し、低年齢からの受験競争をさらに煽るだけ・・・。だと言っても差し支えないだろう。
②はかなり意見が分かれるところ。東北各県の教育委員会は『おらが教育委員会と管下の学校の努力の賜物』と鼻高々だろうが、沖縄県はじめ大阪府・高知県などの教育委員会の悔しがる姿が目に浮かぶ。恐らく、これらの教育委員会は、今度の学力テストまでには他府県に劣らないように点数を一点でも上げろという考え方を、校長会などを召集して示すのだろうことは容易に想像できる。
そして、完全に教育委員会の僕になり下がった各学校の校長たちは、自校の点数を上げろと日々教員を叱咤激励することも間違いなさそう。生徒の日常の生活指導で手一杯な上に、テスト・テストでは学校が荒れる事も確実だろう。
また、同時に実施した生活習慣調査を分析したようだが、それも大まかにまとめると④登校前に持ち物を確認する ⑤朝食を毎日食べる ⑥家庭で学校の出来事を話す ⑦家で宿題をする など生活が安定している子どもの方が点数は高いという結果をだという。
これらは誰が考えても当たり前の事で、わざわざ全国一斉に強制的に子どもからアンケ-ト形式で聞き取るまでもない事だと思うのだが・・・・。
一方⑧として 就学援助を受けている子どもの多い学校の成績が低い傾向があるという結果はちょっと怖い。額面通りに受け止めると『塾に通わせる経済的ゆとりがない家庭』となる。塾で今回のようなテスト問題に慣れている子どもが高い点数をとるとなると、今回のような学力テストでは(しかも進学に影響するとなると・・・)ますます『塾へ通わなければ・・・』という風潮が蔓延することが気になる。
それにしても、これらのデータに新味はないと断言しても過言ではなかろう。他の調査ですでにわかっていた傾向が大半ではないだろう。
文部科学省が43年ぶりに全員参加型の調査を復活させたのは、学力低下が指摘されたことがきっかけだった。私は当初から、この調査に疑問を投げかけてきた。学力ということを議論することなく、知識だけを学力と考えていることに対して、今更なんだ・・・という思いと、役人達の思い上がりと、学校現場の無力感が気になるからである。
それぞれの地域は、多かれ少なかれ『学力に関して何らかのアクション』を起こしており、独自の調査や学力や学習の状況をつかむには、それなりの努力をしているはず。
地方より国家が優先するという考え方で、しかも全員参加だと、調査結果が都道府県や市町村、学校の序列イメージをさらに鮮明にさせかねないという危惧がある。学校によっては、学力調査向けの勉強をさせるようになる恐れもある。(実際に、問題になっている学校も多い)
過当競争を避けるという大義名分で、各学校の結果などは発表しない方針だというが、(点数の高低が本当に学力の差だと信じている)大部分の親質が一番知りたいのは、自分の子どもが通う学校の順位であるはず。これも各地で騒ぎが起こりそうだ。
さらに気になるのは、今回『基礎的な知識に比べて、活用する力が低い』という反省を出しながら、教科の時間数を増やすという中教審の考え方。
常識的に考えても『考える能力を伸ばす』という意味では『総合的な学習』の充実だと、私には思えるのだが・・・・。(田舎親父)


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