またまた政治屋サンの不適切発言・・・
総務会長というポストが自民党内でどのぐらい重要なのかは知らない。かなり重要なポストであるだろうことは政治音痴の私にも理解できる。
その総務会長が内輪の会とは言え、報道陣が陣取っている中で、01年に起きた米原潜と実習船『えひめ丸』の衝突事故を、自分の経歴の中で取り上げて『森内閣の時に閣僚に任命されてうれしかったが、運悪く潜水艦がこともあろうに船の上にドーンと上がって、あれでやむなく、(内閣が)沈没した』と発言したとのことである。
この事故のことはよく覚えている。『えひめ丸』には何の過失もない。順調に航海している時に、突然潜水艦が下からぶつかるなんて、どんな経験を積んだ人が船長であっても絶対に避けられない事故である。
第一報を聞いて、『そんなバカな・・・』と、なにかの間違いでは・・・と思ったこともはっきり記憶している。
もっとはっきりと思い出すことは、党内選挙もせずに闇の中で首相になった、当時から『サメの脳味噌』の持ち主といわれた御仁が、その、まさかの事故の報告を受けたにもかかわらず、『高校生が何人か死んだ程度だろう・・・』と悠々とゴルフを続けていたという報道だった。
この姿勢には、さすがのおとなしい世論も沸騰し内閣が倒れたのだが、笹川という総務会長は当時『総合科学術技会議担当』という、なにか取ってつけたような名前の大臣、その大臣を辞職したのは『ゴルフをやっていて首になったわけではなく、運悪く、あんな事故があったので、閣僚として責任をとった』と言いたかったようだ。
しかし、政権政党の総務会長が、笑いをとるつもりで口にする話題ではない。遺族の方が聞いたらどんな気持ちになるのか・・・なんて全くわかっていないのが恐ろしい。
早速、このことをマスコミが取り上げて批判していたが、この御仁は全く自分が言ったことが、どんなに不適切なことだということを理解していないらしく、TVの取材に対して『船が沈んだんだから、内閣だって沈んだんだよ。遺族ったって、日本政府は全然関係ないじゃん。だって亡くなったのは事実だもん。別に遺族のことなんかに触れているわけじゃない。辞めたって言っただけの話。何がおかしいの・・・』とのたまったという。
これは放置できない。『えひめ丸』が所属していた宇和島水産高校の校長がすぐ反応して『不適切な発言』と抗議のコメント出したのは当然だろう。市長も『こういう時に、ああいう例を出す必要はないんじゃないかと感じた・・・』と不快感を示したとあるが、もっと大々的に抗議しても良いのではないだろうか。
繰り返すが、『えひめ丸』には何の過失もない。船はハワイ沖を航行中、急に浮上して来た米国の原子力潜水艦に激突されて、船が沈没。教員5人、生徒4人の計9人が死亡。また生存した生徒もPTSDなどの後遺症が残っているという。
当時の実習生の何人が海の男になりたいという夢を実現しているのか詳しくは知らないが、多くの若人の命と気持ち、そして未来を奪ってしまったのは間違いない。
アメリカ軍潜水艦は当時、民間人を乗せて『お楽しみ』のイベントで急浮上・急降下を繰り返していたとのこと、乗組員が海上の安全確認を十分に行な環図に急浮上したことが原因だった上に、こともあろうに、潜水艦は事故に気付きながら、海に投げ出された『えひめ丸』の教員や生徒などの乗員を救助しなかったというから国際的にも弾劾されるべきだと思うのだが、日本政府の態度は例によって弱腰で何となくウヤムヤになってしまっているようだ。
葬儀に、しおらしい顔で参列していた潜水艦の船長はこんな事故を起こしても裁判にもかけられず名誉除隊してのうのうと年金暮らしをしているというから、遺族や関係者の方の気持ちは複雑だろう。
昨日になって『不適切な部分があり、関係者にご迷惑をおかけした。発言を取り消し、おわびしたい』と謝罪したようだが、今回の笹川発言をもう少し重要に受け止め、もっと早く自分の発言の不適切さに気付くように諭すのは、総裁であるアソウ首相や自民党の幹部たちの任務だろうが、そんな余裕も能力もないようだ。(杉)


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