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2010年2月15日 (月)

都市部の小中学生の農山漁村留学を広めたいもの・・・

 先日(2月10日)に放送されていた、NHKのお昼の『ふるさとには一番がある』という番組で広島の事例として、この3月で廃校になる海辺の小学校を舞台に、地域の伝統行事を取り上げていた。

途中から見たので、はじめは筋書きが理解できなかったが、地域の伝統文化である『どんと焼き』を組み立てる場面をメインの構成にしながら、全校児童が通い慣れた学校とのお別れに際して、地域の文化や伝統、学校の様子などを題材にカルタを作り、それを紹介しながら『ふるさと』がいかに大切かを訴える番組の流れ・・・。

見始めた巨大な『どんと焼き』を組み立てる場面は、背景が学校らしく見えたので、全校でどんと焼きをするのだろうと思っていたら、大きなカルタが出現して6年生の児童(背の高い実にハキハキとした利発な男の子)がその文字にあった風景などを紹介する姿に感心して、その後は最後まで見てしまう。

まもなく巨大『どんと焼き』装置は組み立てを終わり、子どもたちと地域の大人たち(当然のことながら高齢者ばかり)の手によって立ち上げられる。校庭の端で立ち上がったので、こんなところで火をつけるのだろうかとびっくりしたか、すぐにそれが全員の手で引っ張られて動き始めたので一安心。そのあたりから、どうもこれは廃校になるお別れの行事らしいということに気がつく。

後は省略するが、このような廃校になる人間模様を描いた映像は(今回のように主役になることは稀だが)いろいろな番組の中で日常的に目にする光景。そのたびに、何とかならないのか思いながらも解決策が見いだせない自分が情けない。

(曜日は忘れたが)翌週の夕方、NHKの『首都圏ネットワ-ク』という番組で、北海道の全校児童7人という小さな小学校での山村留学の話題を紹介していたが、これは私にとって大変なヒントを与えてくれた。

その小学校の名前は『美利河(ピリカ)小学校』。『ピリカ』という言葉は国民的流行歌になっている『知床旅情』にも出てくる。学生のころだからもう40年も前になるが、この歌が出始めたころには寮でよく歌ったもの。そのときに『ピリカとはなんぞやれという議論をしたことを思い出す。

確か『ピリカ』とはアイヌ語で『美しい・素敵・素直・善』などの意味で、アイヌの人たちには大変重要な意味を持つ言葉だったはず。その『当て字』としてこの小学校が名乗っているのだろうが、映像を見る限り美しい自然と心優しい人々に囲まれた、まさに『ピリカ』という名前が相応しい小学校ということが伝わってくる。

総勢7人の児童のうち、現地の子どもは3年生の男児一人だけ。後の6人は東京や名古屋など都会からの留学生だという。6人は1年間だけという期間限定の留学、二人の里親の元から学校に通っている様子をカメラが追いかけ紹介している。

番組を構成する上で脚色はあるのだろうから全てが事実だとは思っていていない。しかし、酪農家に預けられた女の子二人は『こんな経験は絶対二度とできないとから・・・』と充実した生活を過ごしている様子は、眼の輝きから偽りではないと確信できる。

興味があったので、留学の条件を調べてみたら、留学生を預かる家庭を『里親』としてその里親は留学生の保護者として責任の一切を持つとある。留学機関は1年で、月に4万円と遠足などの学校行事費として7万円を徴収するらしい。

6人の保護者はどこからかこの情報を仕入れ、都会の学校で味わえない生きた教育を受けさせたいと応募したとのこと。母子家庭にとっては姉弟を100万円超の費用負担をしてまで留学させるのは大変だろうなと思いながらも、子どもを旅出させた母親の決断に最大限の敬意を表したい。

全国各地には地域の活性化と学校の存続を願って、このような内地留学制度を受け入れる地方自治体も多いことは知っているが、都会の学校現場にその情報が降りてくることは稀で、ほとんどの場合、都府県や区市教委の段階で止まっているのが現状。

都会でも子どもの数が少なくなる傾向があり、一人の増減で学級数や教員人数に影響するとなると、何としても児童数の確保したくなるのはよく分かる。しかし、中にはこのような情報を知ったら、わが子を自然豊かな環境で過ごさせたいと思う保護者が出現するのではないだろうか。

過疎化の問題は単に地方だけの問題ではなく、日本人全体で取り組まなければ絶対に解決できないことは明らか。そのために都市部の住民も真剣にこの問題に取り組む必要があるはず。何とか知恵を出し合いたいものである。

そこで一つの提案だが、来年度から、子ども手当てが支給されるのだから、内地留学の情報をもっとオ-プンにして、全国の都市部から数百人あるいは数千人の規模で内地留学生を地方に送り出せないものだろうか。1000人分としてもその費用は高々5億円程度なのだから・・・。

それこそ、誰の眼にも汚らしい服装でもメダルさえとれば良いという考え方でオリンピックの代表にするような無駄遣いは止めて、きっちり『仕分け』をすれば、この程度の予算など捻り出すのはたやすいと思うのだがいかがだろう。

送り出す都会の学校に不利にならず、受け入れる自治体が活性化し、何よりも児童生徒数の減少で廃校になる運命にある小中学校が、それを免れられるような制度を早急に議論してほしいものである。(田舎親父)

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