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2010年6月20日 (日)

自然体験活動の衰退が心配・・・

 浜名湖で中学生の乗ったボ-トが転覆したというニュ-スが流れたのは、18日の夕刻だった。その時は、女子生徒一人の行方がわからないということだったが、すぐに転覆したボ-トの中に閉じ込められているのを発見して救助したが、意識不明の重体という情報が続く。

映像では湖面が大きく波立ちボ-トが激しく揺れている様子が映し出されていた。何故こんな悪天候の中で一番危険な、ボ-トでの水上訓練という体験活動をやらせたのだろうという疑問が浮かぶが、その前に女子生徒の意識が戻ってくれることを願う。

その願いも虚しく、しばらく後に流れたニュ-スでは女子生徒の死亡が確認されたとのことに、改めて、安全確認に万全だったのかという疑問を抱く。その後事故の状況が明らかになっていくのだか、またまた安易な判断があったことに怒りを感じる。

『悪天候で中止』という判断は誰でもできる。しかし、中止したら子どもたちの期待感を大きくそぐことになる。子どもたちを仕方ないと納得させられたら問題はないが、できないと今後の教育活動に支障がきたす恐れも生じる。このため、担当者はこの判断に神経を使うのは十分理解できる。

恐らくマスコミは『なせ、こんな悪天候で実施したのか』と批判することだろう。最終的に実施する、しないは校長の判断になるのだろうが、ボ-トなど水上での活動に造詣の深い校長などほとんどいないだろうから、結局は活動を担当する職員(今回の場合は静岡県立三ケ日青年の家)の判断に任すのが常だろう。

今回の場合も、天候時にボート訓練をするかどうかの判断について、青年の家側は『注意報が出た場合、所長と学校長が協議して決める』という決まりなんていたらしいが、校長の話として『自分はそのルールを把握していなかったし、注意報が出ていたことも知らなかった』となると、協議したかどうかも疑わしくなる。

さらに『この程度の天気なら大丈夫という所員の話を学年主任から聞き、話を信じた。自分でも大丈夫だろうと判断した。ただ、自分の判断に客観的な基準があったわけではなく、天候と湖面を自分で見て判断した』というのは、批判を集めそうだ。

私はこのニュ-スを見たとき、はじめは訓練中に転覆したと思っていたが、それにしては女子生徒は転覆したボ-トの中で発見されたということが腑に落ちなかった。実際には救助に向かったモ-タ-ボ-トで曳航中に転覆したと知り、それなりに納得はしたが、それにしても、素人の集団がずさんな計画で体験活動を実施していたのではないかと呆れてしまう。

転覆したボ-トには18人の生徒と2人の教員が乗っていたようだが、職員は乗っていなかったということも気になる。ひょっとしたら教員の一人か体育の教師でボ-トを経験したことかあるというので、人数の関係で教員だけに任せたのかもしれないが、これは言い訳にもなるまい。

しかも、同乗していた教員から『強風で生徒が船酔いしてこげない』と事実上のSOSに青年の家から急遽モ-タ-ボ-トを出して、曳航して避難する途中に転覆。他の3席のボ-トは沖合で救助を待って、県警の救助艇に救助されたというから、モ-タ-ボ-トを操縦していた職員は、とにかくまずは職員の乗っていないこのボ-トを岸につけて、他のボ-トも曳航する予定だったと考えても間違いなさそう・・・。

青年の家側にはこんな場面に遭遇するという想定がなく、転覆してもすぐにボ-トの中を点検する余裕かなかったようだ。ひょっとして、操縦士一人だったのではと思ったが、後日のニュ-スには二人とあったので、まずその過失はないが、一刻も岸へという気持ちしかなかったのだろう。

青年の家を管理する県教委の教育長は『大変申し訳ない』と陳謝は当然だか『なぜこんな天候で訓練を行ったのかと思った。もう少し慎重に判断すべきだった』と、施設長の判断ミスだという態度。恐らくこの愛知の中学校を管轄している愛知県教委も、深々と頭を下げるパフォ-マンスで謝罪しながらも、校長の責任だと逃げるのは目に見えている。

この種の事故で私が一番恐れるのは、現場が萎縮することである。水上での活動のリスクを考えると、来年度からこのような体験活動は行いたくないという学校か増えるのではないだろうか。すでに県教委段階で今年度は中止と決めているかもしれないが・・・。

また、水上での体験に限らず、野外での活動も天候に少しでも不安があると即中止という自体も十分考えられる。さらに、保護者の価値観として、こんな体験より学力向上が大事だと自然体験活動そのものにも批判が集まるのも恐ろしい。

ある程度のリスクを十分な計画を専門的な指導者の元に行うことによって子どもたちの豊かな精神が育つというのが自然体験活動の意味。そしてこのことは、数々の実証によって裏付けられているので今日多くの学校でも取り組んでいる。リスクのない活動では自然に対しての意識は変わらず、豊かな精神など育たないことを私は経験で知っている。

なくなった女子生徒の冥福を祈ると共に家族の方に心から哀悼の意を捧げるのは当然として、全国の学校に対してはこの事件を教訓はして、ひるむことなく自然体験活動の充実を図ってほしいと願う。

もちろん、それを乗り越える学校は相当な勇気が必要だということもよく分かり、今回の事故は、今後の自然体験の活動の充実には大きなダメ-ジを与えたと悔やまれてならない。(田舎親父)

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