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2012年9月28日 (金)

首都高環状線を撤去?・・・

 このところ、新聞は質的には東京新聞が一番だと思うものの、長年なれ親しんでいることと、家人が折り込み広告に情報を求めていることが多く、ならば朝日で良いか・・・という程度で講読しているが、最近の社説は体制べったり(読売や産経とあまり差がない)で民主党の主流派のへつらいとアメリカ信者のような書き方に、驚きを通り越して情けなさを感じている。

ところが、一昨日の朝日新聞の『首都と高速道―都心から撤去しては』という社説の見出しは、最近の朝日にして珍しく踏み込んだ表現だと少しまじめに読んでみた。

社説は、老朽化する首都高の都心環状線(約15キロ)について、国土交通省の有識者会議が『高架橋を撤去し、地下化を含めた再生を目指すべきだ』とする提言をまとめたという書き出しから始まっている。

最近の首都高の老朽化がひどく補修では追いつかないと言う話題は、このところよく聞く話。確かに、都心部を走る部分は1964年(昭和39年)の東京オリンピックに合わせて作られたもの。約50年の間、ほとんど駐車場と表現してもよいほどの渋滞する車の重量と排気ガスに痛めつけられていることは十分理解できる。時に、外壁がはぎ取られ落下などということも稀ではない。よくぞ大事故にならなかったものと思うほど酷い例もある。

『有識者』と言われる人たちでなくても、そろそろ考えなければと思うのは当然だが、社説は、有識者会議が『高架橋が損ねている景観を取り戻し、首都直下型地震などの災害に備えるためにも地下化による全面更新が有効』と主張したと話を進めている。

そこから、このためには膨大な資金が必要だとの注釈を付けて、都心環状線の外側に3本もの環状道路が建設されていることを考えると、『都心環状線の完全な撤去』で首都の改造を目指すべきではないかとかなり踏み込んでいる。

なかなか面白い。世界の主要都市でも、中心部を通過するだけの車を迂回させるのが環状道路はあるのだが、 東京のそれは平均半径が2キロ余にすぎず、北京やパリの5キロ台、ワシントンの16キロ余、ロンドンの30キロ近くと比べて圧倒的に小さいと具体的な数値を上げて、日本の環状線の特徴も紹介している。

現在、国交省は首都高を補修しながら、新たな渋滞対策として中央環状線・外環道・、圏央道の『3環状』を建設中であるが、開通区間が計画の半分に満たない外環道と圏央道をめぐっては、環境破壊や巨額の投資に賛否が分かれているのが現状な上に、さらに都心環状線を造り替えるのは二重投資であると,国交省の有識者会議の環状線の地下化による改造計画を否定している。

今回の有識者会議は『全長50キロの地下環状線』と提案しているらしい。しかし、事業費見積もりの約3.8兆円は、財政難を踏まえて『通行料金の恒久有料化』を求めていることについて、05年の道路公団民営化で、旧4公団の債務を50年までに返済し、その後は通行料を無料にすると決まったことを、なし崩しに変更する事は許せないと、政策面からも否定していることは評価できる。

そして、都心環状線内で乗ったり降りたりする車は通行車両の4割として、環状線を完全撤去すると、一般道の渋滞対策が不可欠だがと断り、世界では都心への流入を規制している例が珍しくないと、都心への流入規制を政策的に促している。

『首都・東京の防災対策は、一極集中をやわらげることが出発点だ。都心環状線の撤去をテコに集中を緩和し、空いた用地を防災や景観を重視した街づくりに生かす。そんな発想で検討を深めていきたい』とのまとめはなかなか耳触りが良い。

最近は電車に乗ること自体少なくなったが、それでも時に銀座方面に出かける時、日本橋の上を覆うコンクリ-トには嫌悪感を覚え、せめて、この部分だけでも青空を取り戻せないかと思うので、この社説には同調する。しかし、都心への車の規制となると議論の対象にもされない可能性の方が高いのは私でも想像できる。

首都高の環状線の撤去は大賛成だが、そのためには、都心への車の規制だけではなく、都心集中型の政府機能を分散する必要があるとの踏み込んだ主張をしてほしかったと思うのが,読後の感想である。(田舎親父)

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