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2013年9月 4日 (水)

大阪市教委の過剰反応・・・

 これも旅に出る数日前のことである。『小学校内にシューティングナイフを持ち込んで同級生を脅した男子児童ら7人の頭をたたいたとして、市立小学校の校長(62)が戒告の懲戒処分を受け、その後依願退職した』という記事に驚く。

舞台は、桜宮高校の体罰問題で大騒ぎになった大阪である。大阪の悪口になるかもしれないが、知事や市長が教育に対して特別気合を入れているらしく、よくよく教育問題が話題になる土地柄のようだ。

 最近は、『体罰』という言葉が新聞テレビで取り上げられない日がないといっても差し支えないほど、教員の『体罰』をめぐっては(ピントがずれた)厳しい目が注がれるようになっているが、私に言わせれば、『体罰』という言葉で一羽一絡げにくくることをしていては、教育現場をますます混乱させるもの以外なにものでもない。

 さすがに大阪市民もこれは変だと思ったらしく、市教委に100件以上の抗議の電話やメ-ルが押し寄せたらしい。これは当然だろう。桜宮問題で市教委が体罰に神経をとがらせていることから、とにかく処分をせねば・・・という気分的な圧迫があったとのだろうと推測しているが、明らかに急ぎ過ぎたようだ。

 詳しい事情は分からないが、記事には、前日に靴を隠されたことに怒った6年生の男児がナイフを学校に持ってきて、教室から担任がいなくなる休み時間に、靴を隠した犯人だろうと疑っていた同級生にナイフの切っ先を向け脅したらしいとある。

 どのような経緯で校長に伝わったのかは分からないが、年齢から察すると再任用の校長は、これは大変とばかり子どもたちを呼び出したらしい。

 校長職は割に合わないとよく言われているように、再任用で校長職を希望する人は少ないのが現状の中、この御仁は長年校長を勤めていたらしいことから想像すると、よほど教育(校長職)に熱心なように見受ける。

 同級生6人が男児からナイフを持ってきたことを打ち明けられながら、担任に伝えなかったこともあって、校長はナイフを没収した上で7人の頭を平手で1発ずつたたいたそうだ。どれぐらいの強さで頭をたたいたのかによるが、ナイフを目にして自制心がなくなったとしたら、怪我はさせないまでも相当な力でたたいたことも考えられる。

 児童たちの保護者も呼び、家庭でも指導するよう求めたという。ナイフを持ってきた親はともかく、ただ知っていたが担任にそのことを告げなかったという理由で激しくたたかれた親としては、納得できないこともあり得ないことではない。

 なんでも担任に知らせねばならないという理由には反発、『一方的ではないですか・・・』と区教委に連絡したところ,教委は大慌てしたというところでは・・・。

どんなことも担任に知らせなければならないとなると、かえって子どもたちの関係が奇怪しくなるのは明らか、ナイフを持っていたと知らせたとしたら、担任が真っ青になるだろうことは自明。下手すると、担任に知らせた自分の身に何らかの形が返ってくるだろうと思うと、知らせないのも当たり前ではないだろうか。

校長は『児童が反省している様子はわかった。しかし命に関わる事案だったので、厳しく指導しようと思ってたたいた』と釈明しているようだが、こちらも、ナイフという現物を見て動転し、『何故、ナイフのことを知らせなかったのか』というところだろう。

 市教委は『文部科学省の通達上、校長の行為は体罰と言わざるを得ない』として7月25日付で校長に対し『戒告』の懲戒処分を下したという。校長は『責任をとりたい』と申し出て、同月31日付で依願退職したという。恐らく今後、よほど事態が動かない限り報道されることはないが、市教委がもう少し余裕持って対応していれば、校長は辞表を出すこともなかったのではないだろうか。

 ナイフを持ち込んだ児童に対する処置が全く報じられないのも変な話。多分、反省しているだろうという希望的観測で聞き取りなどもないらしい。せめて、どこからナイフを入手したのか程度ははっきりさせなければと思うのだが・・・。

もしも、父親の者を持ち出しているとしたら、家庭状況にせ踏み込んだ解決策が必要に思えるが、どうも最近の傾向として、子ども(家庭)に対しては『触らぬ神に祟りなし』という心境になり、踏み込んだ指導がなされていないような気がしてならない。

 市教委から校長に『担任に知らせなかったということでたたいたとしたら、これは拙いですから、すぐに謝ってはいかがです』という示唆をして、校長がその子と親に『行き過ぎた・・・』と頭を下げれば、こんな大袈裟なことにはならなったと思いたい。

いずれにせよ、校長に対して、まず処分という市教委の対応は、学校現場を萎縮させることは確実、大阪市の教育にとって二里悪い方向になることは間違いなさそうだ。

また市教委は、市立桜宮高校の体罰問題を契機に『教育現場からの体罰排除を目指すと同時に、児童生徒の暴力行為に対して教員がとれる行動を明示しなければならない』として4月から独自のマニュアル作りを進めているというのも少し引っかかる。

周囲の状況や経緯によって、学校がとるべき対応は異なるのだから、想定される場合の全てに対して、事細かに具体的な対応など規定できるはずはなく、その上、いつものことだが、想定外の出来事が起きるに違いないからである。

マニュアル作りなどする時間と予算があるのなら、学校内に地域のお年寄りの集まれる場を作った方がよほど効率的だと思うのだが・・・・。(田舎親父)

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