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2014年5月 1日 (木)

叱るのも難しい時代に・・・

さくらの季節もあっと言う間に終わり、4月が過ぎてしまい今日から5月。1~3月は、昔から『行く・逃げる・去る』と言われているように誰もが感じるらしいが、歳のせいかもしれないが、特に今年は4月もこの仲間になったように一段と速く過ぎてしまったような気がしてならない。

それはさておき、今年の2月に東京都大田区の蒲田警察署で44歳の地域課の男性巡査長がトイレで拳銃で自殺するという事件報道があった。蒲田は若かりし頃毎日のように乗り降りした駅で、当時蒲田警察署の職員とも何回かやりとりしたことがあったので、この事件は何となく身近に思えてよく覚えている。

 警察の職制は,外部の人に聞こえが良いように作られているのではと思うほど、名前だけを聞くとかなり上級職ではと思ってしまうことも稀ではない。推理小説でよく登場する部長刑事なる職名は、(実際には巡査部長と呼ぶらしいが)部長と名はつくが警部補よりも身分的には低いのも、初めて目にした時にはかなりの違和感を覚えたものである。

 巡査長も同じたぐいなのだろう。44歳の巡査長というのは、犯人逮捕なとという輝かしい活躍とは無縁で、目立たない存在だったらしく、警察組織としては年齢的にもただの巡査では可哀相だから、『長』でもつけておこうというところのようだ。本人もすっかり上級職への昇進などあきらめていたような気がする。

 小説の世界では、こんな役回りの人物は周りの雰囲気などどこ吹く風とばかり、我が道を行くという個性的な主人公に設定するのだろうが、現実はさにあらず,この巡査長は上司からの叱責に影で何度も悔し涙を流していたらしい。

 その内面の苦悩を表したものの一つが、家族に宛てた遺書にあるという。地域課の上司である52歳の警部補に対して、『許せない』という意味のこと書き残して板というから、日頃から、かなり激しい叱責を受けていたことをうがわわせる。

 警視庁の発表では、『許せない』と名指しされた52歳の警部補は、自殺した巡査長を含む数人に対し、前年の検挙実績が少ないことなどを理由に叱責し、2月中旬、巡査長らに『今後の身の振り方を考えろ。家族に相談しろ』と厳しく叱り付けたという。警部補は、自分の課の成績が上がらないことに、上司から厭味でも言われたのだろうが、その分部下にストレ-トに当たったというところだろう。

 それだけなら巡査長は自殺には至らなかったのだろうが、自殺前日の同月14日に、再び『家族と相談してきたのか。きょう必ず聞いて報告しろ』と迫ったというから、日頃から、よほどこの部下の態度に腹立たしく思っていたに違いなさそうだ。

 警視庁は、これが自殺の引き金になったと認定。パワ-ハラスメントとして所長が遺族に謝罪したとある。その上で、自殺の因を作ったといわれる警部補を、俸給の十分の一減給3カ月という処分にするとともに、監督責任を問うとのことで、地域課長だった54歳の警視を警務部長を訓戒、58歳の署長を口頭の厳重注意処分としたとある。

 報道記事から受ける印象では、警部補が巡査長に『辞めてしまえ・・・』という意味の言葉を日常的に浴びせていたようだとなると、自分の身分からして権限を大きく逸脱した越権行為。明らかにパワハラに当たるのは当然だろうが、『叱る・叱られる』ということは誰もが経験したことではないだろうかと、自分の現役のことを思い起こしてみる。

 あるある・・・。若いころ無茶をしていたことを自認しているので、現在では反省を込めて、当然だろうと納得しているが、当時の上司から『転勤せよ』といわれたことは再々。ついには、違う自治体へ体よく追い出された経験もあるが、後に、立場が変わると、『転勤した方があんたのために・・・』というセリフを何度も口にしたことを思い出し、つくづくと立場が変わると言うことも変わるものだと自嘲している。

 幸い、自殺に発展するケ-スにはならなかったが、もしも、私の一言でショックを受けて自殺していたらと想像するとゾッとする。もっとも、そこまでの暴言は排他覚えはないのが救いではなるが・・・。

 ところで、処分を受けた警部補は現在どんな気持ちでいるのだろう。周りからは『自殺させた』という見方(陰口)をされることは間違いなく、遺族からは犯人扱いにされるほど恨まれることも容易に想像できる。職場では自分の居場所を確保することも難しくなり、退職においやられないとも限らない。そして、この警部補の家族たちは・・・。

 現在社会は全てノルマが課せられた能力主義一辺倒となると、こんな現場はどこにでも転がっていそうだ。部下の無能ぶりにいらだっている人も多いだろうが、くれぐれも自分に与えられた権限を自覚して、その範囲内で許される言葉を使って叱責しなければ、我が身に降りかかってくることも稀ではなさそうだ。

難しい世の中になったものだ・・・。(田舎親父)

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