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2015年10月21日 (水)

観艦式見物記(その2)・・・

穏やかな海である。乗船した時点では何事にも珍しく操舵室などの緊張感も味わったのだが、動き始めると特に何もする事はない。観光船ならビ-ルでも飲みながらということもできそうだが、アルコ-ルなどの後込みは厳しくチェックされているのだから退屈さが先にたつ。

こんな穏やかな海でもすでに船酔いしているのか、それとも体力温存なのか毛布をかぶって横になっている人の姿もチラホラ存在する。中でも目立ったのは一番良い席(そこは音楽隊の演奏会場であることを後で知るが)に椅子を持ち込んでいる丸々と太った男性クル-プ。リ-ダ-格は腕を組んで目をつぶって寝ているような感じさえ受けるが、他の二人は、アイスボックスから何や地取り出し、まさに宴会気分である。アルコ-ル飲料はないと思いたいが・・・。

ただぼんやり海を見ているのも能がないので、10時の音楽隊の演奏を聞きに出かけたところ、普段は格納庫になっているだろう空間の奥で楽団員が練習している。前のブル-シ-トの部分は、いわば桟敷席で、かなりの人が毛布に座って開始を待っている。その部分は屋根があるので強い日射しもなく、いわば一党席という感じ。

椅子に陣取った男性グル-フはブル-シ-トのすぐ後ろ、陰になるギリギリの部分で、そこから立ち見席になる後部甲板が広がり、我々はそこで立ち見で聞くことになる。演奏が始まったのは良いのだが、そのグル-プのリ-ダ-だろう男性は音楽隊に背を向けたまま動こうともしない。立ち見席の我々は、真正面から、その男の顔を正面下に見る位置になる。

普通ならこんな位置関係はあり得ないのだが、本人は知らん顔。音楽隊の演奏などは勝手にやっているのだから俺は知らんというところかもしれない。もっとも、時には拍手のまねごとをしているところから、聞いてはいるようだが・・・。せめて、椅子の位置を反対にして聞く振りをすればと思うが、この男なりの観艦式に対するスタンスなのかもしれない。

私は、その男の目をつぶっている表情が面白く、また、この反抗的な態度に興味を覚えて素知らぬ顔で聞いていたが、この航空自衛隊の那覇部隊の楽団はジャズを得意にしているらしく、なかなか面白い曲目の連続で観客を飽きさせない工夫をしている。同時にこの男の表情も楽しめたので、あっと言う間の30分だったことを付け加えておこう。

それが終わったら、次のイベントは37インチ速射砲の実演である。どんなものか興味があったので、すぐ近くで見学するが、いやはや凄いものである。砲身があっと言う間に動き、目標をとらえる。実際には放談の発射はなかったが、戦闘になったらこの速射砲が吠えるのだろうと思うとあまり気持ちが良いものではない。

そのあたりから、会場には次々と観艦式に参加する艦艇の姿を見え始める。時が過ぎるに従い、2列縦隊で艦隊が進むようになる。一列に並ぶ巨大な艦艇群の姿はまるで映画のシ-ンそのもの。

しかし、今私が見ている光景は映画ではなく実像である。この光景が、実際に日露戦争から太平洋戦争に至って日常的になっていたと想像すると、艦船オタクは興奮するだろうが、私には凄いとは思うものの同時になんとも背筋が寒くなる。

いよいよ、観艦式が始まるらしい。はるか遠くに戦艦群が見え始める。そこではじめて観艦式とは、遠くに見える戦艦群が我々が乗り込んだ二列の船団の間をすれ違い、それを、旗艦に乗船している首相が観閲することだということに気付く。周りにはプログラムを開いて熱心に艦船の名前を確認する人が多い。

実は、そのプログラムは乗船時に資料が入ったポリ袋の中に入っていたので私も持っていたのだが、そんなものにはおよそ興味がない私にとって無用なもの、すぐにザックにしまってしまっていたのでプログラムや資料は帰宅してから見た次第・・・。

なんとも間抜けた話だが、次々と現れる艦船とのすれ違いに目を奪われるだけ。上陸用の高速艇が物凄いスピ-ドで通過する。潜水艦が浮上と潜水を繰り返す。恐らく、軍事オタクと呼ばれる人たちにとってはたまらない光景が続く。なるほど、このチケットに60倍超の競争率があるのももっともと納得する。

話は少し逆になってしまったが、観艦式が始まる少し前に、海上はるか遠くに物凄い巨大な船影が見え始める。船内のガイド放送で、それが横須賀を母港にしているアメリカ海軍の原子力空母『ロナルド・レ-ガン』だということを知る。自衛隊の護衛艦を従えて悠々と航行する姿はまさに浮かぶ航空基地と言っても差し支えないほどの凄さである。

船内案内では、この空母はアメリカ軍が観艦式に協力して特別参加してくれているとのことだが、帰宅してその日のテレビニュ-スでは、アホベ首相が乗船し、艦載機の戦闘機の操縦席に乗ってニヤついている姿を映し出していることから、観艦式に賛同して自主的に出航したものではなく、むしろ日本政府から頼み込んで出動してもらったことを知る。辛辣な表現をするなら、自衛隊がアメリカ軍の手下であることを、首相自身が示したのではと思えてならない・・・。

関内では、観艦式でのアホベ首相の訓示が流れるが、相変わらず、重みのない内容を長々と聞かされてはたまらない。テレビならチャンネルを変えたり消したりできるのだが、苦痛そのもの。

しかし面白いことに、首相の訓話の途中にも、命令指揮の言葉が優先されるらしく、指示がマイクを通して伝わり、その都度首相の話が聞こえなくなるのは(どの艦艇も同じだろうが)日常の勤務が優先しているに違いない。

これは愉快で、もっと指示放送があれば良いのにと思うことしきり・・・。

続きは明日に・・・。(田舎親父)

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