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2015年10月22日 (木)

観艦式見物記(その3)・・・

ついつい自分の目で確かめようと、気張ってカメラなど構えて甲板に立っていたが、うねりはかなり大きく、踏ん張って利かず身体がふらついてしまう。知らず知らずに、次々と現れる映画のような光景を見逃さないようにしていたのだろうが、足腰に対する負担は半端ではない。

数十メ-トル先を、巨大な護衛艦や掃海艇、潜水艦や高速上陸舟艇が通過する。潜水艦は浮上と潜水を繰り返しながらだから、軍事オタクの持つ高級望遠カメラのシャッタ-音が一段と大きくなる。

さらに、『空母』の復活ではと批判も集め、中国からも批判された(と記憶しているが)大型の戦闘用ヘリコプタ-を搭載した、『いずも』という艦船はずば抜けてでかく、その姿は、まさに、旧海軍の航空母艦そのもの。日本の軍事力がここまで来ているのかとなんとも変な気持ちにさせられる。

艦隊の観閲が一段落すると、次は戦闘機や戦闘ヘリの出番である。模擬の弾丸を発射すると海上に大きな水柱が現れる。突如煙が発生して、艦船の姿が見えなくなるシ-ンにも驚いたりなんとも凄まじい光景の連続である。

垂直離着陸できる大型輸送機であるオスプレ-まで一機飛ばしているのは、まずは軍事オタク達の目に慣れさせ、いつの間にか国民の批判をそらすためだろうが、その奇妙な機体は不気味としか表現のしようがない。

観艦式が終わったのは2時前だと思うが(いつ終わったのか定かではない)それから帰港するまでの3時間余りは実に辛かった。普段床に座るという習慣がない私にとって、腰が痛くなって座ることもままならない。何かにすがらなければ座ることもできない有り様にはわれながら情けなくなる。また、一度座ってしまうと今度は立ち上がるのが一苦労。

改めて、椅子があればと思い、椅子持参の(恐らく何度も経験しているだろう)男たちが羨ましくなるが、まず二度とくることもないだろうと諦め、結局は、うろうろと周りを徘徊することが一番楽になり、最後には床に横たわって寝てしまうはめになる。

5時過ぎやっと帰港し、下船できたのは5時半。何とか自宅にたどり着いたものの、その日は風呂に入って爆睡あるのみ。翌朝は腰が痛くて起き上がれず、9時まで布団から離れなかった。

終わりになったが、60倍という倍率をくぐり抜けて(恐らく、公式には抽選といいながら、その実、関係者には別枠のチケットが配られているのだろうが)、一番小型の船舶である『くろべ』にも600人ほどの人が乗船したとなると、参加者を乗せた艦船が少なくとも十数隻あったことから、1万人近い人たちが集まったことになる計算。

となると、希望者はおよそだが50万人。そのほとんどが中年過ぎの男性であったとしても、この数字は私には実に恐ろしく感じられる。

当日の海上自衛隊の隊員たちは、命令が行き渡っているからだろうとは思うものの、参加者に対して実に親切で丁寧であったことから、日頃から軍事オタクを嫌っている私でさえ、隊員に対しての嫌悪感はなく、むしろ、終わって別れる時には、ありがとうという気持ちを持って『さようなら』と声に出てしまう・・・。

となると、一般参加者は、『良かった。自衛隊は凄い。もっと能力の高い兵器が必要だ・・・・』という思考回路になるのではと想像すると、ますます恐ろしい現実が近づいてくるような気がする。

今、中国の脅威が盛んに言われている。その脅威に対して、軍事力が必要だということに対して反論できない雰囲気があり、頭から自衛隊の武力増強を否定できないことから、自衛隊容認論に加えて、殺生能力のある兵器が必要だという動きが世論になりつつある。

参加した艦船は潜水艦も含めて30数隻らしい。加えて、戦闘機や戦闘ヘリなど全てが近代化された、性能(殺傷能力)が抜群の最新兵器のオンパレ-ド、なんとも壮大な自衛隊の広報活動である。しかし、こんな軍事パレ-ドをすることが必要なのだろうかと問うと、自分の中の答えは、絶対に『否』である。

今後も、このような国を挙げての自衛隊(軍隊)の必要性を求める広報活動は続き、さらに拡大するだろうが、今回目の当たりにした自衛隊の兵力を参考に、『戦争の愚かさ』を繰り返し語り続けなければと決意を新たにした一日であった。

観艦式という私には絶対無縁だった軍事バレ-ドを見る機会を与えてくれた友人には心から感謝していることを付け加えて、この観艦式の見物記は終わりとしたい。(田舎親父)

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