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2016年11月12日 (土)

実験と実体験の大切さ・・・

 6日日曜日の夕方、明治神宮外苑で開かれたイベント会場の展示物が燃え、中で遊んでいた幼稚園児が死亡という第一報は、何のことだか分からなかったが、次々と報じられる続報には、正直信じられないことばかり。

燃えたのは木製のジャングルジムのような展示物だという。記事にはおがくずが突然燃えだしたとあるが、おがくずの役割は何のと首をひねるばかり。

実際にこの展示物を見ていないので、想像だけになるが、おがくずとはカンナで薄く削ったようなもので、それを木枠にびっしり張り付けて、来場者が木の感触や香りを楽しめるようにしたものではないだろうか。

10年以上前になるが、幼稚園長を兼任していた頃、『お泊まり保育』として、一度だけだが、奥多摩の都の施設に連れて行き、木を切ったり削ったりさせた経験がある。その時、切り口に鼻を押しつけて香りを嗅いだり、カンナで削った薄い削り屑をほっぺたにくっいけたりして遊びんでいる姿を見て、子どもたちは木の香りが大好きなのだと実感したもの。

こんな経験から、新しいヒノキの木枠に、薄いカンナの削りくずを張り付けただけのきわめてシンプルな、ジャングルジム仕様の展示物は子どもたちにとっては人気だったに違いない。

ジャングルジムそのものにも人気があるのに加えて、カンナくずで香りをつけたというアイデアは実に素晴らしく、これを作り出した武蔵工業大学の学生諸君には敬意を表したいもの・・・。

ところが、夕暮れ時になりになって、周りが見えづらくなったので、学生の一人が、工事現場でよく見かける、照明機具(投光器)をこの展示物の中に入れて内部がよく見えるようにしたようだ。

私も暗いところで、この投光器を使ったことがあるのでその構造は分かる。中の白熱電球が明るさはもたらすが、高温になるので電球に直接触れられなくするために鉄の粗い網で覆われているものだが、白熱電球が出す温度は半端ではない。

その原因は忘れたが、ほんの少しの水滴が当たったとたんに、ポンと音を出して割れてしまったことを思い出す。以来、この照明器具は使い物にならず物置に入れたままになっているが、高温になっていることは理解していたものの、あれほどの高温になるとは思いもしなかったという記憶が蘇る。

これもまた想像であるが、夜間に交錯するために投光器を使ったというから、学生たちはこの投光器を使って組み立てをしたのだろう。ひょっとして、その明かりの下でカンナくずを張り付ける作業をしたのかもしれない。

この季節であるので、投光器の周りが温かくなることで温度が高くなることは、イベントの準備の冷えた身体には心地よく、実際には、電球が物凄い高温になっていることには気づかなかったのではないだろうか・・・。

投光器を中に入れた学生は悪気もなく、単に明るくすればお客が安心するだろうという親切心が先にたったと推察している。ジャングルジム仕様の展示物の中が明るくなり、これで良かったと安心していたところに、突然燃えだしたという光景が浮かんで来る。

投光器周辺の薄いカンナくずは、徐々に温度が高まり突然火がつくと、展示物はヒノキなどの木材で作られているのだから、(例えは悪いが)まさに井桁に組むキャンプファイヤそのもの。たちまち木組みに燃え広がり手がつけられなくなっては中に入っていた幼稚園児が逃げ出すことなどできるはずがない。

父親は助けようと必死になったが、到底中に入れるものではない。もう一人の男性も同じだったに違いない。気の毒としか言いようがなく、冥福を祈るしか私にはできることはない。

大学生の責任も重いが工業大学というのがひっかかる。普段は、発熱の少ないLED電球を一つ使っていたとあるが、光の出すものには熱が伴うのはエネルギ-を学ぶ基本中の基本である。この当り前のことが、白熱電球が極端に少なくなりLEDがあまりにも身近にあり過ぎて意識が薄くなっているとなると、この種の事故は今後もありそうな予感がする。

また話はそれるが、最近は小学校の理科の授業では、実験で確かめる時間的余裕がなくなっていることは度々耳にする。という。また、実験するにしても、市販の実験器具を使って教室で済ましていることも、私の現職時代でさえあったこととなると、今では、殆どがそのたぐいになっていないとも限らない。困った話であるが・・・。

電熱線に電流を流せば、温度が高くなると同時に電熱線が赤く光るということは、市販の小さな実験キットを用いて知ったとしても、それはテストに答えるための知識として頭に入るだけではないだろうか。

せめて、理科室に連れて行き、ニクロム線を使って実験した上で、理科室に必ずある白熱電球を点灯するだけで、実験通した知識として生きてくるはず。

この事故で、小学校の先生たちが、実験の必要性とその応用の大切さを知り、また、工業と名のつくだいがくや学部に属している教官と学生には、もう一度基礎的な知識を、実技を通して身につける謙虚さを求めたいものである・・・。(田舎親父)

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