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2017年8月 4日 (金)

(珍しく)国の指導力に期待する・・・

 昨日のことだが、プランタ-のトマトを完全に撤収する作業をしていたら、雨がパラパラ降ってきた。急ぐ必要がないので一旦中止し、ぼんやりとテレビをつけて横のコンピュ-タで面白い情報を探していたら、テレビ画面に実に奇妙な光景が映し出される。

コマ-シャル後、再びその映像が現れアナウンサ-の声が戻ってくるが、釧路震源に突然出現した光景だという。明らかに人が意識的・計画的に植林した樹木が驚くほどの規模で林立している。

地図が映し出されていたが、そこは釧路湿原の中心部。こんな場所に、これ程大量の樹木を誰が何のために植えたのだろうと、まずビックリ。これはきっとネットで探せば、概要がわかるはずと北海道の新聞社の記事を探してみる。

すると、北海道鶴居村が釧路湿原国立公園内の村有地に、国の『生態系被害防止外来種』に選定されているニセアカシア600本を植樹していたことが分かったと、一応、ニセアカシアという樹木を知っている私には、信じられない文言が目に飛び込んできた。

釧路湿原には私も何度が訪れたことがある。特に、厳寒期に羽田から中標津空港に向かう飛行機の窓から見た、白一色の雄大さと延々と蛇行する釧路川の黒との絶妙のコントラストの美しさは今でも記憶から消えない。恐らく、これ程の面積と自然環境を保っている場所は日本広といえどないのでは・・・。

夏に訪れた時の風景も蘇る。ここにニセアカシアを植えたらどうなるか・・・。私でも10年後の姿を想像できる。その風景は、およそ湿原とは名ばかりで、ニセアカシアが辺り一面を覆い尽くす惨憺たる映像である。

このニセアカシアをこれ程植樹したのが、こともあろうに鶴居村という日本の美しい村として有名な自治体だということに驚かされる。一部の担当が計画したとしても、これ程大袈裟な植林となると、村長以下全ての職員が知っていたことは疑えない。

記事にもあるが、ニセアカシアは北アメリカ原産のマメ科の落葉樹である。繁殖力が強く、日当たりの良い場所では抜群の生育を遂げて、たちまちニセカシアの群落を作ることは当然だが、白い房状の咲く花の蜜をミツバチが好んで集めることから、各地で植林が進んでおり、地方を旅するとかなりの頻度でこの樹林を目にすることができる。

こんな当たり前のことを鶴居村の職員が知らなかった?ことは信じられない。村はニセアカシアを選んだ理由について『繁殖力が強く根付く可能性が高い。村内の養蜂業を盛り上げることにもつながる』と説明しているそうだが、ここでも自然環境よりも経済優先の姿勢が目に見える。

しかも、外来生物法で栽培などが規制される特定外来生物ではないことから『問題ないと判断した』と説明しているそうだが、ネットの記事にもあるとおり、ニセアカシアは国の『生態系被害防止外来種』に指定されていることは知っていたはず・・・。

『特定外来生物』と『生態系被害防止外来種』との線引きについて詳しい知識を持っているわけではないが、樹木のほとんどない湿原の『美しい風景』に憧れて大勢の人たちが訪れているこの村が、わざわざ自然に逆らってニセカシアの林を作る?・・・。

まさに自分の首を自ら締める暴挙である。最近、こんな確信犯的な行為が当たり前に展開しているが、今だけ・自分だけ・カネだけの発想が蔓延していることが悲しく情けない。

環境省はこのことを知って、『生態系を侵す恐れがある』として村に原状回復を要請したとあるが、『恐れがある』どころか、たちまちに生態系が崩れることは、ド素人の私でもわかること。

鶴居村は『認識が甘かった』として原状回復に向けた検討を始めたそうだが、対策は直ちに抜くしかないことは明らか。

続報があるかどうかわからないが、湿原の中に不似合いなニセアカシアの樹林が広がっている風景は想像したくない。

日頃は国への苦言が多い私であるが、ここは国・環境省の指導力を期待している。(田舎親父)

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