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2018年9月24日 (月)

現場は混乱するだろうな・・・

―――教科別の「評定」なくなる? 有識者が支持 中教審WG―――

この見出しを見て、いよいよ教員は追い込まれ、自殺者が続出するのではと危惧したのは私だけだろうか。

評価のあり方を話し合う中央教育審議会のワーキンググループ(WG)で、教科ごとに数値評価する『評定』をなくすべきかどうかが議論され、参加した多くの有識者はなくしたうえで、各教科で『知識及び技能』『思考力・判断力・表現力等』など項目ごとに『ABC』といった形で評価する『観点別評価』だけにすべきだ、との立場が圧倒的だったという記事の文面である。

かっての学校では、相対評価と称して、各クラス(学年)の児童生徒を、言葉はいろいろと違うが、例えば、よくできる・だいたいできる・普通・かなり遅れている・遅れているという5つの段階を、おおむね10%・20%・40%・20% ・10%の割合で人数を割り当てていた。

これは普通の教員にとっては実に簡単で、テストの点数で線引きすれば良かったことからかなりの長い間、この酒の要諦が当たり前としてまかり通ってきた。

しかし、当たり前のことなのだが、もっと子どもの思考などを重視しなければならないという意見が強くなり、2002年度の指導要領の改定によって、相対的に人数を割り当てるのではなく、理解したかどうかを評価する『絶対評価』方式に変更になった。しかし、小学校では3段階、中学高校では5段階でつけるという、絶対評価に基づく相対評価といった代物である。

私は、人数を割り当てる相対評価自体意味がないもので、通知表に1や2という印をつけることは、教員の能力を自ら低いことだと認めることにつながると主張。市販のテストは使わず、自作のテストは、間違った答えに対しては、わかるまで何回も差し戻していたこともあって、ほとんどが100点をつけていたことから、絶対評価とは言えないものの、かなりわがままな評定を通知表に示したもの。

当時は、校長や教育委員会からの締めつけがなかったことから、こんな勝手なことができたのだろうが、絶対評価に切り変わった年が定年間近だったことから、教員のアタフタする様子をみて、もう少し指針をしっかりさせないとますます加重労働になるのではと懸念していたことを思い出す。

そして予感通り、絶対評価にしたことが全てではないが、年々教員の仕事は増え続け、最近になってやっと、勤務時間を少なくしなければという世論が広がるようになってきたことは方向としては良いことなのだろうが、観点別だけの評価にすることには、教員に違った意味の労働過重ももたらすのではと引っかかるが・・・。

相対評価は教育の本来の目的とはほど遠いことは間違いない。現在行われているらしい絶対評価も、あまり意味があるとは思えない。だからと言って、観点別だけの評価に変えるというのも少し急ぎ過ぎではないだろうか。

何故ならば、各教科における『知識及び技能』は比較的簡単に評価できるが、『思考力・判断力・表現力』などということには、ペ-パ-テストで見極められることではない。そこには丁寧な指導が必要になってくることは、ほんの少しでも教育に携わっている人間には常識になっていることである。

時間的余裕があれば、一人一人に応じた丁寧な指導によって、『思考力・判断力・表現力』などを伸ばすことはできるが、現実は『ゆとり教育』の反動だと言わんばかりに、指導内容が増え続け、授業時数を生み出すことが全国の学校の悩みである。

加えて、英語が教科になり、道徳までもが評価を前提にした教科扱いなるのだから、教科書を上辺だけで指導するのが精いっぱいではなかろうか。

観点別評価は否定しないが、そのための大前提は、『一人一人の個性に応じた丁寧な指導』であることを知ってほしいもの。そのためには指導内容を精選して、時間的な余裕を与えることである。

『一人一人の個性に応じた丁寧な指導』は教育の原則だと思うのだが、現場を重視しない官僚や学者などは奇麗事をのたまうだけ。

現在のシステムで、評価を観点別だけにしたら、評価をするためにだけに授業をすることになることは疑えない。すると、そぞろ金もうけに長けたチエ者が、この問題はできれば『思考力』がついたれという市販テストを考えついて、学校に売り込むことになりそうだ。

ますます学校現場の混乱が目に浮かぶが・・・。(田舎親父)

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