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2019年3月11日 (月)

親の暴力を根絶するには・・・

 なんという酷い時代になったのだろう。渋谷区で起きた5歳の女の子が、『もう許してください』文章を残しながら、父親(継父)に暴行を加えられて死亡した事件が世の中に衝撃を与えたのはつい昨年のこと。

 そして今年になっては、風呂場で冷水を浴びせられて死亡したという野田市の小学4年生の女児は、日常的に父親から信じ難い暴行を受けており、確実に父親から暴行されていることを知っていたと思われる小学校は、女児に書かせたアンケ-ト(この表現も気に入らないが)で、『お父さんから暴力を振るわれています。・・・先生、どうにかなりませんか』と訴えたにもかかわらず何でできなかったのも信じ難く、激しい憤りを覚える。

それどころか、あろうことにその文面を、父親から脅されたとはいえ、市の教育委員会の校長はじめ教員を指導管理するトップである指導課長が、父親に渡したなんてことは、教育委員会の無責任さを経験上承知している私でもはじめて聞く話。

またつい最近のこと、横浜鶴見区で3歳の女児をシャワ-浴びさせていると熱湯がでて大火傷をさせてしまったと母親は言い訳をしているが、医者に連れて行くことなど始めから考えていなかったらしく、裸にしてラップをグルグル巻きにして放置、同居する男とパチンコに興じていたというから、『犬畜生にも劣る・・・』と表現すると、犬に叱られそうな情けなさ。それほど人の道からそれる行いである。

こちらは、5歳の兄が、母親がいないと大騒ぎになったことから、発見が早く命は助かったとのことだが、なんとも痛ましい。

こうなれば児童虐待などという言葉は不要。親による殺人、殺人未遂事件であり、明らかな犯罪。すぐにでも警察の出番だろうが、学校では教育委員会段階で片づけようとする傾向学校根強く、家庭の中の親子のトラブルは児童相談所で何とかなるだろうという考え方が役人たちの間で横行しているのが現実ではないだろうか。その児童相談所が全く機能せず子どもを見殺しにしているのだから、親からの暴力を受けている子どもにとってこの国は地獄では・・・。

このような児童虐待事件が相次いでいることから、政府与党は今国会で児童虐待防止法などの改正案を成立させると発表したという記事に、国民のためにならないことばかりやっている現政権に、絶えず『?』という批判精神が常なる私には、なんとも気持ちの悪い胸騒ぎを覚えている。

法律で、親の暴力を防ぐという発想は一見間違っていないように思える。自民と鵺政党は『児童虐待を防ぐため、立法措置を急ぐべきだ』として、野党を含めて法案の早期成立を促しているらしい。野党も、反対する理由が見当たらないことから、はっきりと賛成をするかどうかはわからないが、少なくとも反対しにくいことは想像に難くない。

記事によれば、親権者や児童福祉施設の施設長らが『しつけ』として虐待することを防ぐため体罰禁止を明記するのだそうだが、違反した場合の罰則の規定はつけないらしい。となると、何だか、虐待防止に真剣に取り組んでいますということをアピ-ルするだけの、現政権お得意のアリバイ作りのように思えるのだが・・・。

今回は、親権者の『懲戒権』には踏みこまず、様子を見て5年後に考えるのだそうだが、もしも親の懲戒権をなくしたらトンデモ社会になることは明らか。この当たりが曖昧にしているのが気にいらない。

子どもの教育について、学校に『懲戒権』を与えているが、体罰を許さないという文面は嫌というほど聞かされている。しかし、どこまでが体罰なのかという明確な線引きがないため、懲戒権そのものが曖昧になり、人によっては席に立たせることも体罰だとなると、与えられている懲戒権とは、口で叱るだけ?・・・。能力のある教員は、身体から出すオ-ラで指導できるというが、実に観念的な意見としか思えない。

私は、わざわざ法律を変えなくても、現行の法律を、それぞれの役所とそこで業務に当たっている人を増やし意識さえしっかり持って解釈できていれば、十分虐待に十分対応できると信じている。

今回の親による犯罪を防止できなかったのは、学校がことの重大さを認識し、教育委員会が本気で子どもを守るという本来の職務に真剣に向き合い、そして、児童相談所という役所の職員が、学校や地域からの情報を正確に把握し、機敏に行動できなかったからだと断定しても良い。

児童相談所にも言い分があるだろう。動きたくても人数と権限が曖昧では主体的にどこまで動くべきかが判断できなかったとも言えそうだ。

となると、もし法律を変えるとしたら、児童相談所には通報が信じるに足ると判断すれば、直ちに親元から切り離し、納得しない親の暴力に対しては、その場で逮捕・留置できるという限定的な警察権を与えることではないだろうか。

学校は親の暴力を確信できたらすぐに児童相談所と警察に通報する義務を課し、直ちに、学校・児童相談所・警察の3者の協議会を発足する中で、該当保護者に限り学校も警察権を持つようにしたいものである。

もっとも、このような仕組みを作るためには、3つの組織に専門の知識を持った専属の職員を複数配置することが前提だが、いつものことながら、政治の世界ではこの部分が抜けているのだから、全てがザル法になってしまう。なんとも困った話であるが・・・。(田舎親父

 蛇足ながら、現行の『児童虐待の防止等に関する法律』の最初の一部を掲載しておこう。

(目的)第一条

 この法律は、児童虐待が児童の人権を著しく侵害し、その心身の成長及び人格の形成に重大な影響を与えるとともに、我が国における将来の世代の育成にも懸念を及ぼすことにかんがみ、児童に対する虐待の禁止、児童虐待の予防及び早期発見その他の児童虐待の防止に関する国及び地方公共団体の責務、児童虐待を受けた児童の保護及び自立の支援のための措置等を定めることにより、児童虐待の防止等に関する施策を促進し、もって児童の権利利益の擁護に資することを目的とする。

 なんとも立派な文言が並んでいるが、空文に終わっていることに関係者(特に権力を持って政治を動かしている人たち)は真剣に考えてほしいものである。

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